無職転生18話「それぞれの旅」感想

無職転生18話「それぞれの旅」視聴しました。

原作WEB版のみ既読です。

感想をまとめて行きます。

 

目次→

 

 

公式サイトはこちら→

ONAIR | TVアニメ「無職転生 ~異世界行ったら本気だす」公式サイト

 

今回はちょっと少なめです。ごめんなさい。

 

ネタバレなし感想

アニメで見せるということ

この章が今回最も伝えたい部分である。

今回凄いと思ったのが、念話の表現である。

一度も「これが念話である。」という説明が無い。セリフで説明していない。

全てアニメで見せてしまっている。恐ろしい描写力である。

さらに、ロキシーの回想シーンでも、全くセリフによる説明がない。

しかし、我々は回想シーンからたくさんのことを読み取ることができる。

ロキシーは念話が通じない、いわゆる障がい者であること。

それを肌で感じたロキシーはどう感じたのか、村でどう暮らしたのか。

親はどう感じたのか、どうロキシーに接したのか。

今、村に対してどういう感情を抱いているのか。

そういう部分を読ませるのが物凄く上手いと思った。

普通のアニメだったら、ロキシーにモノローグで、

「私は念話が聞こえない」と端的に説明してしまう所である。

でも、それをやらない。アニメから逃げない姿勢が凄い。

 

OP

デッドエンド一行がどのように港まで向かったのかが描かれた。

羊を放牧しており、The平和という感じ。

ウサギを目で追って、「お腹がすいてきたわね!」と言うエリスが面白い。

色々な流派の剣士に勝負を挑まれ、

ぼこぼこに返り討ちにしていくルイジェルドが描かれていく。

戦いを挑まれて嬉しそうなルイジェルド。

後から挑戦者がドンドンと現れて、少しあっけにとられるルイジェルドが描かれる。

 

字幕と吹き替え

なぜ今回魔神語は吹き替えになったのだろうか。

全員が魔神語を話しているなら、あえて声優さんの負担を増やすことも無い、

という考えなのかもしれないが。

そもそも、無職転生における人間語は日本語とは違う。

にもかかわらず、我々は日本語に吹き替えた会話を聞いている。

なぜか?それが、キャラクターの解釈だからだと思う。

デッドエンドがリカリスの町を旅している時、全編魔神語だった。

エリス視点でも、物語を見て欲しかったからだと思う。

ロキシー一行が、ウェンポートを旅している時も、魔神語を使っていた。

エリナリーゼに魔神語が伝わっていないことを示したかったのだと思う。

魔神語が伝わらないのに、あれだけ男性を誘惑して、ベッドまで連れていけるのは、

出川哲郎ばりのコミュニケーション能力があったからだろう。

18話は、ロキシーの帰郷物語であった。

会話上で起こった事実としては全編魔神語である。

しかし、ロキシーはそのように聞いていない。

ロキシーの解釈としては親が教えてくれた思い入れのある言葉である。

我々が日本語を聞くように、魔神語を聞いているはずである。

我々に親しみのある日本語に吹き替えたのは正しい判断だったと思う。

ロキシーの帰郷物語なのに、全編魔神語で描かれていたらどうだろう。

より、異物感が強調されてしまう。親子の再開が冷たいものに感じただろう。

 

17話、9話、2話と対比して見る

今回、冒頭で17話の再会シーンを再度流した。

今まで、無職転生は前回までのあらすじみたいなことをやらなかった。

なぜ、パウロとルディーの再会シーンをもう一度挟んだのか。

それは、ルディーとロキシーを対比してみて欲しいからだと思う。

製作者の意図に従って、ルディーと対比しながらアニメを見るべし。

お話的には17話と対比しながら見るのが良いと思う。

同じアングルで、子供のように泣いて抱き着くのが、

17話はパウロ、18話はロキシーである。

17話では、ルディーが大人になることで問題を解決した。

普通の親子関係なら、パウロが歩み寄ることで解決するはずなんですよね。

いびつですよね。

18話における、ロキシーとロカリーの関係が正常な親子関係だと思う。

対比すると、ルディーとパウロの関係の不自然さが分かると思う。

「でも、そういう友達みたいな関係性で良いんだ」

という趣旨のことを、18話の船のシーンでルディーが言っている。

他にも、9話のロキシーの村の描き方と対比しながら見るのも面白いと思う。

是非もう一度見て欲しい。

2話と対比するのも面白いかもしれない。

どちらも、過去のトラウマから、悪意があって見ている訳ではないのに、

人の目を怖いと感じているのが似ている。

その結果、ルーデウスは引きこもりに、

ロキシーは家を飛び出した。

18話を見た後だと、2話のルディーを救ったのがロキシーであるのが、

よりエモーショナルに思えてくる。

7話でロキシーがルディーの為に苦労して魔神語の教科書を作ってくれる。

18話で母親がロキシーの為に苦労して一緒に魔神語を覚えてくれていた。

ロキシーが母親にしてもらったことを、ルディーに返している。

18話を見た後だとより感動的に見えてくる。

今回ちょっと時間が無くて詳しく書けないが、

是非、色々なシーンを対比しながら見て欲しい!

 

パチパチ

ロキシーが目覚めるシーン。

パチパチという音と青い光の後に、ボーっという炎の音。

おそらく、これは火打石で叩いた音だと思う。

火打石と念話によるパチパチという音をかけているのだと思うが、

どういう意味があるのかが分からなかった。

誰か教えてー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレあり説明

同い年

アニメ版では、ルディーが40代を超えたおっさんであるとしか描写されていない。

原作では、ルディーが34歳の時に転生したと描かれている。

転位災害当時の肉体年齢は10歳である。

よって、転位災害当時の精神年齢は44歳である。

アニメ版9話で、魔力災害当時のロキシーの年齢が44歳であると分かる。

つまり、両者とも精神年齢は同い年である。

実際の年齢は44歳なのに、外見は小さいことも共通している。

魔術の才能に長けているのも共通している。

よく対比される二者だと思う。

 

無職転生アニメ版は理屈から作ってる

アニメは理屈で作っている印象を受ける。

アニメ版は、脚本をテーマがより強調される方向に変えていたりする。

その回のテーマを考えて、そのテーマをどうやったら伝わるのか考える。

そのために、キャラクターの関係性をこうすべきだ。

キャラクターのこういう部分を描くべきだ。

そのためには、このようにシーンや動きで構築すべきだ。

このようなセリフを言わせるべきだ。

理屈で作っているのではないかと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

余談

今回はちょっとボリューム少なめです。

具体的で細かいシーンを取り上げて感想を述べることができませんでした。

無職転生は地味で細かく難しいシーンを丁寧にやっているのが凄い。

今回もそういうシーンが多々あったが、拾えなかった。

そういう所をもっと拾える人間でありたい。

具体的なシーンも拾えるように精進します!

次回もとても楽しみです!