アニメを見て語るうえで、考えるべきことは、
大きく分けて3つあると思う。
①各々の技術の素晴らしさ
②技術によって何が表現できたか
③表現されたものについてどう思うのか
①は、作画、演出、脚本などの素晴らしさである。
表現されたものを結果と考えるならば、①は過程の部分である。
私は過程は結果と同じくらい大事だと思っている。
もし、結果が全てであるならば、私たちは死ぬために生きていることになる。
そんな考え方は嫌だ。だから①もしっかりと指標に入れるべし。
②は作画、演出、脚本などによって何が表現できたか、である。
演出の方針は上手くいったか。
ねらい通りの表現ができているか。
あえて、リアリティーがない漫画っぽいキャラにしているのか。
表現する方法として、他に良い方法は無かったのか、などである。
③は表現されたものについてどう思うかである。
世界観が受け入れられるか。
面白いテーマを扱っているか。
結論は正しいと言えるのか。
社会に対してどのような影響があるのか。
以上三つである。
アニメだけの話ではない。
小説も漫画もゲームも同じであると思う。
絵画や建築、果てはアプリケーションや電化製品、機械に至るまで。
クリエイティブなものならなんでも。
汎用性の高い考え方だと思う。
重要なのは、この3つを混同しないことだ。
Amazonのレビューや様々なブログ、Twitterを見ると、
これらを混同している人が多いような気がする。
自分も含めて気を付けなければならない。
偏見だが、特に③を重視する人に多い。
たとえ、アニメの結論や世界観が許せなくったって、
それは結論や世界観が自分には合わないという話であって、
そのアニメ全てを否定する理由にはならない。
全否定するということは、アニメ制作者すべてを否定することになるかもしれない。
それは、果たして人の道理にかなう行いだろうか。
後ろめたい感じがしないだろうか。
感情的になって、全否定するのは、視聴者のマナーとして良くないと思う。
「アニメについて語るな!ネガティブなことを言うな!」と言いたい訳じゃない。
「ネガティブなことも含めて冷静に語り合いましょう。」という主張である。
私も、感情的に書いた記事はいくつかあるかもしれない。
反省して、次に生かしたい。